冬の剪定作業が終わると、その枝を集めて燃やす、枝集め作業へと移ります。この枝集め作業は人間性がとても端的に表れる仕事です。早く枝集めを終わらせたい父親は、「とりあえず大きめの目立つ枝だけを集めればよい」派で、隅々まで拾い集めたい母親は、大きい枝から爪楊枝サイズの枝までとにかく、きれいに集めたいタイプ。
この2人による価値観の相違を長年見てきた僕は、その中間派といったところ。
細かい枝を丁寧に拾い集めればとても精神的に気持ち良いが、いつまで経っても終わらない。
地面に落ちている枝を拾う単純作業ひとつ取っても、こんなに考え方の違いがあるんだなと。
そんなことを思いながら枝を拾っていると、鼻水とくしゃみ。
もう南の方からは風に乗って大量のスギ花粉が来ているらしい。
下を向きながらの作業を早く終わらせたい僕は、何となく父親派の仕事ぶりに傾いていっているところ。